ロシア語の発音が「できない」本当の理由。舌の筋肉ではなく「脳」に原因があった

ロシア語を学び始めたあなたが、最初に、そしてもっとも戸惑いを感じるのが「発音」ではないでしょうか。

テキストや動画を見ながら、見よう見まねで口を動かしてみる。

「Р(巻き舌のR)」を出そうと、必死に舌を震わせてみる。

日本語ではしばしば「非円唇後舌狭母音」または単に 「イとウの中間音」と説明される母音「Ы」を出そうと喉を鳴らしてみる。

しかし、録音した自分の声を聞いてガッカリする。「全然、ネイティブの音と違う……」。

何度練習しても、カタカナ発音から抜け出せず、ネイティブに通じない。

「自分は舌が不器用だから」「日本人だから仕方がない」と諦めかけていませんか?

実は、あなたがロシア語を発音できないのは、口の動かし方が下手だからでも、舌の筋肉が足りないからでもありません。

科学的な結論を申し上げます。「聞こえない音は、発音できない」。これが真実です。

あなたの脳がロシア語の正しい音を「認識」できていないため、口に対して「正しい指令」が出せていないだけなのです。

目次

「発音できない」を引き起こす、脳と口のミッシングリンク

多くの学習者が「ロシア語の発音ができない……」と悩み、舌の位置や口の形(フォーム)を解説する動画や本に頼ります。

「舌先を上の歯茎に当てて……」「喉の奥を広げて……」

確かに解剖学的な説明としては正しいかもしれません。しかし、なぜその通りにやっても、あの重厚で美しいロシア語の響きにならないのでしょうか。

それは、人間の発声システムが「耳(入力)→脳(処理)→口(出力)」という一方通行の回路で動いているからです。

フランスの耳鼻咽喉科医アルフレッド・トマティス博士の研究から導き出された「トマティス効果」が示すように、「人間の声には、その耳が聴き取れる周波数帯の倍音しか含まれていない」のです。

つまり、あなたの耳がロシア語の音を「日本語のフィルター」を通して歪んで聴いている限り、いくら口の形を真似ても、出てくる音は「歪んだ音(カタカナロシア語)」にしかならないのです。

あなたのロシア語発音が劇的に変わるのを阻む三つの誤解

発音練習を頑張っているのに成果が出ない場合、根本的なアプローチが間違っている可能性が高いです。ここでは、多くの独学者が陥る三つの誤解を解き明かします。

誤解 1:巻き舌や特殊な音は「筋トレ」でできるようになる

「Р(巻き舌)」ができないのは舌の筋力不足だと思い込み、毎日「トゥルルル」と練習していませんか?

確かに発声器官としての舌は「Р」を発音する上で不可欠ですが、その柔軟性が問題なのではありません。

ネイティブスピーカーは、筋トレをしたから巻き舌ができるわけではありません。彼らの脳内には「Р」という音の「鮮明な聴覚イメージ」があり、それを再現するために脳が無意識に舌を制御しているのです。

あなたの脳内に「ネイティブがРの音を発する際の呼気の流れ」がインプットされていない状態で筋トレをしても、脳の聴覚イメージがぼやけているため、いつまで経っても正しい振動を再現できません。ゴールが見えない状態で走っているのと同じです。

誤解 2:ネイティブの口元を見れば、発音の秘密がわかる

YouTubeなどでネイティブの口元を拡大して真似をする人がいますが、これもほとんど意味がありません。

ロシア語の発音の響きを決定づけるのは、唇の形ではありません。横隔膜と胸郭が生み出す呼気が、肺から声帯を通って音を生み、喉や口の中の空間で響きと形を整えて、言葉として外に出ていきます。このプロセスは外からは見えません。

特にロシア語において区別される「軟音」と「硬音」は、音の質が全く異なります。視覚情報に頼りすぎると、音の本質である「音色や響き」を知覚できず、発音における進歩は望めません

誤解 3:自分の発音を聴き直せば、矯正できる

自分の声を録音して聴くことは大切ですが、ここに大きな落とし穴があります。

それは、「あなたの耳自体が、日本語仕様のまま」だという点です。

日本語のパスバンド(優先周波数帯)で聴いている自分の耳で、自分の発音をチェックしても、「どこがどう違うのか」を正確に判別することは不可能です。

バイリンガルの脳にある「ロシア語専用の音響マイク」

ロシア語をネイティブ並みに発音できるバイリンガルの脳は、日本語とは異なる「ロシア語のパスバンド(優先周波数帯)」を持っています。

ロシア語は、低周波から超高周波まで、非常に広い音域を使う言語です。一方、日本語は世界的に見ても狭い優先周波数帯(パスバンド)を持っています。


【パスバンドのズレが発音を破壊する】

  • 日本語の耳:125Hz〜1,500Hz付近の音を優先的に拾う。
  • ロシア語の耳: 125Hz〜8,000Hz以上の広範囲の音を拾う。

あなたの脳は、ロシア語の摩擦音「Ш(sh)」や「Щ(shch)」、そして深い響きを持つ母音「Ы(ɨ)」を、日本語の“パスバンド”という狭いザルで受け止めようとしています。

すると、ザルの網目から多くの「音の成分(倍音)」がこぼれ落ちてしまいます。

脳に届くのは「音の情報の欠けたスカスカの音」です。脳はこの不完全な情報を、知っている音(日本語の『シ』など)に無理やり置き換えて認識します。

インプットされた音が「シ」なら、脳は口に「シと言え」と命令します。これが、あなたがいくら練習してもカタカナ発音から抜け出せない科学的なメカニズムです。

「口」の前に「耳」を変える:脳科学的発音習得メソッド

日本医学英語教育学会の名誉理事長を務める脳神経外科医が行った研究、およびマサチューセッツ大学と東京大学の共同研究など、最新の科学は「聴覚の変化が発声の変化を生む」ことを支持しています。

発音を習得したいなら、口の形をいじるのを一旦止めてください。

その代わりにやるべきことは、脳の聴覚フィルター(パスバンド)を広げ、ロシア語の音を「100%の解像度」で脳に届けることです。

脳がロシア語の微細な振動、空気感、リズムを完全に認識できた瞬間、脳は自動的に「その音を再現するための口の動き」をシミュレートし始めます。

子供が親の口の形を分析せずに言葉を完璧にコピーできるのは、彼らの耳がまだ何のフィルターにもかかっておらず、音をダイレクトに脳にコピー&ペーストできるからです。

大人であっても、「様々な言語の音色に触れる」という独自のアプローチによって、この子供のような「万能な耳」を取り戻すことが可能です。

脳をロシア語仕様に変える第3の言語習得メソッド

私たちが提案するのは、鏡の前で口を動かす無意味な発音練習とは全く異なる、脳の聴覚野をアップデートすることで発音機能を劇的に向上させる「勉強をしない」第3の言語習得メソッドです。

このメソッドは、最新の脳科学に基づき、人間の脳が本来持っている「音の模倣能力」を最大限に引き出すものです。

この方法では、ロシア語の発音記号と睨めっこする代わりに、ロシア語を含むロシア語を含む様々な言語の音色に耳を澄ます独自の聴覚トレーニングを行います。

日本語の狭いパスバンドに閉じ込められていたあなたの脳が、一気にロシア語の広く音域を捉えられるようになると、魔法のような変化が起こります。

  • 今まで「ただのノイズ」にしか聞こえなかった子音が、はっきりと聞こえるようになる。
  • どうしたら自分の発音をネイティブに近づけることができるか、わかるようになる。
  • そして、脳が正しい音をイメージできるため、意識しなくても自然と舌が回り、ネイティブのような深い響きが出せるようになる。

「ロシア語の発音は難しい」という思い込みをそっと手放し、ネイティブの耳にすっと届く、自然で美しい響きを身につけてみませんか?

あなたの脳を根本からロシア語仕様に変え、自信を持って会話を楽しむための方法を科学的な視点から無料でご紹介します。

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この記事を書いた人

20代半ば頃から様々な言語に触れて、勉強するも思うように身につかず、思うように話せない経験を繰り返す。しかしある時、約4万時間に及ぶリスニングと、約2万時間に及ぶ音読を実践する中で、語学習得のヒントは子どもの言語習得過程にあると気づく。その後、自身で試行錯誤を繰り返し、第3の言語習得メソッドを開発。現在は「おとなのためのマルチリンガル講座」の講師を務め、多言語を学びたい多くの人たちに自身のメソッドを教えている。

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